ZRapid NEWS(10)
航空・宇宙分野への3D技術の活用

~ロケットエンジン部品の製作~
航空宇宙技術の急速な発展に伴い、高性能なロケットエンジンの開発が進んでいます。
先進的な製造技術は、ロケットエンジンの性能を向上させる重要な要素の一つです。
金属3D技術を応用することで、高い設計自由度、軽量化、低コスト、一体造形、複雑な内部構造の実現が可能で、航空宇宙分野で広く応用され、革新的な影響をもたらしています。

ロケットエンジンはロケットの中核部品であり、ノズルスカートはその中でも重要な部品の一つです。
ノズルスカートは燃焼ガスを推力に変換する役割を担い、高温・高圧・高速な気流に耐えるため、高い耐熱性、適切な熱膨張率、十分な強度が求められます。また、エンジンの効率を上げるために、複雑な冷却通路や軽量化構造を備えた設計が施されています。

ロケットエンジンのノズルスカートの製造方法は、鍛造、機械加工、溶接等多くの工程が必要であり、コストが高く、製造期間も長期化します。金属3D技術は、従来の製造方法で実現できない複雑な設計や一体造形が可能となり、設計から製造、テストまでの期間を短縮し、製造コストを大幅に削減しました。

上図の例では、直径約510mm、高さ約800mmで、一体製造では加工に手間がかかる形状です。
ZRapid社の技術チームは、品質と生産効率を両立させ、航空宇宙分野の量産に適した金属3Dプリンタを開発。内部冷却通路と軽量化構造を実現し、冷却効率と性能を大幅に向上。また、インコネル718を使用して、極端な環境下でも高い耐久性を確保しました。


ロケットエンジンノズル(ノズルスカート)
方式 :iSLM
設備 :iSLM600QN
材料 :インコネル合金(IN718)
厚み :0.06mm
サイズ :508mm(X)×508mm(Y)×801mm(Z)
造形時間:146H20M
表面処理:ブラスト
応用領域:航空宇宙

3D積層造形技術は、航空宇宙分野の部品製造に革命をもたらしました。ZRapid社は、今後も新しい装備、新しい素材、新技術、新工法の研究開発を進め、航空宇宙分野での応用を広げ、ハイエンドな設備分野の発展と革新を推進します。

王 暁琴(オウ・ショウキン)
営業推進担当
調達担当
弊社では、日々ZRapid社と情報交換を図り、常に最新情報を取り入れています。航空宇宙業界のみならず、3D技術が応用可能な業界を常に模索しています。
今後も皆様に有益な情報を届けることができるよう、ZRapid社の発信情報をお伝えして参ります。
設備や造形サービスに関すること等、ご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。